AIによる3Dモデルのセグメンテーション・Tripoエンジン

3Dモデルをパーツに分割 — 必要なパーツを使い回す

キャラクターのバックパックや剣、ランタンを、単体のプロップとして使いたいことはありませんか?セグメンテーションなら、選んだディテールレベルでモデルをパーツに分割でき、元のモデルには手を加えません。必要なパーツを選んで新しいアセットとして保存すれば、そのままUnityやBlenderに送れます。

パーツに分割し、バックパックを選んで単独のアセットとして保存し、パーツを動かすところです。ナレーション付きの全編は手順の下にあります。
こんな用途にゲームのプロップモジュラーキット3Dプリント書き出し先UnityBlender

AIで3Dモデルをパーツごとに分割するには?

PicoBerryでモデルを選び、左ツールバーのパズルピースのアイコン「セグメンテーション」を選びます。ディテールレベル(シンプル・標準・詳細)を選んで「パーツに分割」を押すと、Tripoの分割エンジンが、元のモデルの下に「… (Parts)」という新しいアセット(分割結果)を作ります。元のモデルはそのままです。パーツはクリックで選び、Ctrl(⌘)またはShiftを押しながらクリックすると複数選べます。名前を変えるときは、パーツ一覧で名前をダブルクリックします。あとは選んだパーツだけをGLBでダウンロードするか、単独のアセットとして保存してUnityやBlenderに送ります。パーツ名は、ノード名としてそのまま引き継がれます。

セグメンテーションで何ができますか?

1つのモデルが、1つずつ扱えるパーツのセットになります。元のモデルはそのまま残ります。

セグメンテーションのパネル。元のモデルのカードと、「Detail level」の3つのカード(Simple・Balanced・Detailed。Balancedを選択中)。横に元のモデルの統計(面数25,768)。

選んだディテールレベルで分割

「シンプル」は大きな塊を少なめに、「標準」はたいていのモデルに合い、「詳細」は細かな形まで分けます。まず大きな塊で分け、離れた小さな破片は別のパーツになるため、パーツ数はモデルによって変わります。

「Part colors」で表示し、7つのパーツ(「Hat」に名前を変えた帽子、マフラー、両手の手袋など)を選んで残りを非表示にした状態。左上に選んだ部分の面数(25,768面中3,507面)。

パーツを選ぶ・隠す・名前を変える

ビューアかパーツ一覧でパーツを選ぶと、選んだ部分の面数と頂点数がビューアの左上に表示されます。目のアイコンでパーツを隠せて、Altを押しながら目のアイコンをクリックすると、そのパーツだけを表示できます。「パーツ色で表示」と「テクスチャで表示」の切り替えや、名前をダブルクリックしての名前変更もできます。

セグメンテーションのパネルに並んだ「Selected parts GLB (28)」「All GLB」「Save selected parts as asset (28)」と、新しいアセットはライブラリに無料で保存されるという注記。

パーツを単独のアセットに

選択パーツを新しいアセットにを押すと、選んだパーツだけが新しいアセットとしてライブラリに保存されます。料金はかかりません。選んだパーツや分割結果全体を、ブラウザからそのままGLBでダウンロードすることもできます。

モデルを分割してパーツを使い回すには?

生成したモデル、リメッシュ・テクスチャ・UVの結果、アップロード(有料プラン)した3Dモデルは、どれも分割できます。ボーンの入ったモデルは分割できません。

STEP 01

セグメンテーションを開き、ディテールレベルを決める

左ツールバーでセグメンテーションを選び、パネル上部の元のモデルのカードを確認して、シンプル・標準・詳細から選びます。既定は「標準」です。

STEP 02

パーツに分割する

パーツに分割を押します。目安の時間(1〜4分)はボタンのすぐ上に表示されます。元のモデルの下に「… (Parts)」という新しいアセットができます。分割にはクレジットを使い(必要な量は時間の横に表示されます)、失敗した場合は返金されます。

STEP 03

パーツを選ぶ・名付ける・隠す・動かす

クリック、またはCtrl(⌘)やShiftを押しながらのクリックでパーツを選びます。名前はダブルクリックで変更でき、目のアイコンでパーツを隠せます。パーツを別の位置に動かすならパーツの移動を開きます。一覧は番号順か大きい順に並べ替えられます。

STEP 04

保存・ダウンロード・送信

選択パーツを新しいアセットにで保存するか、選択パーツ GLBまたは全体 GLBをダウンロードします。保存したアセットをUnityやBlenderに送ることもできます。パーツ名は、ファイルの中でノード名になります。

ナレーション付きの全編動画(4:06・英語):ディテールレベルの選び方、パーツの選択・非表示・名前の変更、新しいアセットとしての保存、パーツの移動、Tripoでの仕上げ

「パーツの仕上げ」は、分割結果、その移動したコピー、仕上げた結果に使えます。「選択パーツを新しいアセットに」で保存したパーツには使えません。

パーツでほかに何ができますか?

配置を変えたり、分割で開いたままになったパーツを作り直したりでき、名前はエンジンまでそのまま引き継がれます。

「Move parts」でRotateを選んだ状態。選んだ剣の4つのパーツに回転ギズモが表示され、パネルに「4 moved」と「Save as new asset」。

パーツの移動・回転・拡大縮小

パーツの移動では移動・回転・拡大縮小のギズモが使え、パーツを1つだけ選べば位置・回転・スケールを数値でも入力できます。保存するまでは「元に戻す」と「リセット」が使えます。新しいアセットとして保存を押すと、結果が単独のアセットとして無料で保存されます。保存したアセットでも、パーツの名前の変更や仕上げ、「選択パーツを新しいアセットに」での一部の保存ができ、あとから仕上げても動かした位置は保たれます。

「Move parts」の「Save as new asset」の下にある「Refine parts (Tripo)」のブロック(Fill gaps・Quick cap・Retexture・Retopology)。

選んだパーツだけを仕上げる

パーツの仕上げ (Tripo)では、選んだパーツ、またはすべてのパーツに1つの操作を実行します。欠けを補完、すばやく塞ぐ、短いプロンプトで指定するテクスチャ変更、目標面数に合わせるリトポロジーの4つです(リトポロジーは目標より多少多めになることがあります)。結果はどれも、パーツ名を引き継いだ新しいアセットになります。

「欠けを補完」の前のシャツとショートパンツのパーツを上から見たところ。腕を切り離した袖口が開いたまま。「欠けを補完」のあとのシャツとショートパンツを正面から見たところ。袖口と首まわりが新しい面でふさがった状態。

「欠けを補完」で切り口をふさぐ

大きなモデルから切り出したパーツは、つながっていた部分が開いたままになります。「欠けを補完」は、切り取られた面をAIで補い、パーツを閉じたメッシュにします。「すばやく塞ぐ」は開いた穴をより速く塞げるので3Dプリントに便利ですが、モデルによっては蓋が大きく飛び出すことがあります。

Blenderのアウトライナーに、保存したバックパックのパーツがそれぞれのパーツ名(Part 19 … Part 124)で並んだ様子。

パーツ名はUnityとBlenderにそのまま

PicoBerryで付けたパーツ名は、ファイル内のノード名になります。名前を付けていないパーツは、Part 1、Part 2…という既定の名前のままです。UnityのヒエラルキーやBlenderのアウトライナーにも、その名前で並びます。ファイルをダウンロードしても、送っても同じです。

分割したモデルはどんな見た目になりますか?

動画のキャラクターを「標準」で分割した結果と、小物を1つ取り出して単独のアセットにした例です。

パーツ色で表示したキャラクター全体と、横に並ぶパーツ一覧。

「標準」で126パーツ

パーツ色で表示したキャラクター全体と、その横のパーツ一覧です。離れた小さな破片は、それぞれ別のパーツになります。

単独のアセットとして保存した小物を、テクスチャで表示したところ。

小物1つを単独のアセットに

「選択パーツを新しいアセットに」で保存した小物を、テクスチャで表示しています。いちばん小さな2つのパーツは、パーツ一覧の末尾にある「小さなパーツ」グループに入っています。モデル全体の面数の0.5%未満のパーツで、グループを開くまでは折りたたまれていて、グループの目のアイコンでビューアから隠せます。

「テクスチャ変更」の前の、元の茶色いテクスチャのバックパック。青にテクスチャ変更した同じバックパック。形はそのままで、テクスチャだけが変わった状態。

選んだパーツをテクスチャ変更

同じパーツの「テクスチャ変更」前後です。形はそのままで、テクスチャだけが変わります。

セグメンテーションはどんなときに向いていて、何に注意すべきですか?

1つのモデルの中に、別々に使いたいパーツがあるときに役立ちます。分割をあてにする前に、知っておきたいことが3つあります。

向いているケース

小物や装飾の多いキャラクター、ほかのシーンでも使い回したいプロップ、モジュラーキットのパーツ、3Dプリントに向けて準備しているモデル。

パーツ数はモデル次第

ディテールレベルのカードにある目安(パーツ3〜6個、6〜15個、15個以上)は、あくまで目安です。その数になるとは限りません。「標準」で、テストに使ったロボットは35パーツ、動画のキャラクターは126パーツになりました。テストでのパーツ数は下の表にまとめています。

分割はリギングの前に、仕上げはパーツを保存する前に

分割はリギングの前に行います。ボーンの入ったモデルは分割できません。仕上げは「選択パーツを新しいアセットに」でパーツを保存する前に行い、「欠けを補完」や「すばやく塞ぐ」はほかの仕上げより先に実行します。仕上げ済みの結果には使えないためです。

テストでのパーツ数
ディテールレベルパネルの目安テスト用ロボットテスト用ヘルメット
シンプルパーツ 3〜6個22—
標準パーツ 6〜15個3564
詳細パーツ 15個以上44—

動画のキャラクターは「標準」で126パーツになりました。パーツ数はレベルごとに決まっているわけではなく、モデルによって変わります。

よくある質問

PicoBerryのセグメンテーションとは何ですか?
セグメンテーションは、PicoBerryのAIによるメッシュのセグメンテーション機能です。Tripoの分割エンジンを使い、1つの3Dモデルを、頭・腕・バックパックのように1つずつ選べるパーツに分割します。分割後は、パーツの名前の変更、非表示、移動、仕上げ、削除ができ、必要なパーツを新しいアセットとして保存できます。
PicoBerryのセグメンテーションでは、どのディテールレベルを選べばいいですか?
まずは既定の「標準」から始めてください。「シンプル」は大きな塊を少なめに分け、「詳細」は細かな形まで分けます。パネルの目安(パーツ3〜6個、6〜15個、15個以上)はあくまで目安です。テストでは、あるロボットが「シンプル」「標準」「詳細」でそれぞれ22、35、44パーツになり、ヘルメットは「標準」で64パーツになりました。
パーツに分割すると、元のモデルは変わりますか?
変わりません。分割すると元のモデルの下に「… (Parts)」という新しいアセットができ、分割したモデルそのものはそのまま残ります。パーツの移動・仕上げ・保存でも、新しいアセットが作られます。パーツを削除した場合に変わるのはその分割結果だけですが、削除は元に戻せません。
PicoBerryでパーツに分割できるのは、どんなモデルですか?
生成したモデル、リメッシュ・テクスチャ・UVの結果、アップロード(有料プラン)した3Dモデルです。そのまま分割に回せるのはTripoで生成したモデルだけです。ほかのエンジンのモデル、リメッシュ・テクスチャ・UVの結果、アップロードしたモデルは、ファイルとしてTripoに送られます(最大100MB、アニメーション付きは不可)。分割結果は、元のモデルと同じサイズ・位置に戻されます。リグ(ボーン)付きのモデルは分割できません。
一部のパーツだけを、別のアセットとして残せますか?
はい。パーツを選んで「選択パーツを新しいアセットに」を押します。料金はかからず、新しいアセットはライブラリの分割結果の下に保存されます。Unity・Blenderなどに送ることも、ダウンロードすることもでき、パーツ名もそのまま残ります。「選択パーツ GLB」なら、同じ選択をブラウザから直接ダウンロードできます。
パーツ名はUnityやBlenderにも引き継がれますか?
はい。ダウンロードしても、BlenderやUnityに送っても、パーツ名はファイル内のノード名になります。書き出す前に、パーツ一覧で名前をダブルクリックして名前を付け直しておきましょう。
PicoBerryでモデルを分割したあと、パーツで何ができますか?
選んだパーツの移動・回転・拡大縮小が無料ででき、Tripoで仕上げることもできます(「欠けを補完」「すばやく塞ぐ」「テクスチャ変更」「リトポロジー」)。不要なパーツは削除できますが、削除は元に戻せず、パーツは1つ以上残す必要があります。
パーツを抽出して単独のアセットにしたあとでも、仕上げはできますか?
できません。「選択パーツを新しいアセットに」で抽出したパーツは、Tripoの制限で仕上げられません。先に分割結果で仕上げてから、必要なパーツを抽出してください。移動したコピー(「パーツの移動」→「新しいアセットとして保存」)は、移動元の結果と同じように仕上げられます。仕上げた結果には、さらにテクスチャ変更やリトポロジーをかけられます。ただし「欠けを補完」と「すばやく塞ぐ」は、まだ仕上げていない結果にしか使えません。
セグメンテーションとParts Breakdownは何が違いますか?
セグメンテーションは、すでにある3Dモデルを分割します。Parts Breakdownはそれより前の段階で2D画像に使い、デザインをImage to 3Dが読み取れるパーツ分解図に展開します。コンセプト画像の段階ならParts Breakdown、モデルができてからならセグメンテーションを使います。
キャラクターを分割するのは、リギングの前と後のどちらがいいですか?
リギングの前です。ボーンの入ったモデルは分割できないので、先に分割して装飾を整えてからリギングします。たとえばPB Animationでも、鎧・スカート・マントのあるキャラクターには、パネルが同じ順番を案内しています。

一度分割して、パーツを使い回しましょう

手持ちのモデルでセグメンテーションを開き、ディテールレベルを選んで、必要なパーツだけを残しましょう。